北斎写真画譜への道のり
鈴木 淳 · ぺりかん社
フランスのジャポニザンから「摺物の芸術の精髄」と絶賛された『北斎写真画譜』(1814)は葛飾北斎(1760?-1849)が描いた色摺り十五枚から成る絵本である。テキスト(文章)のない極めて特異な絵本であり、道釈人物、山水、花卉、禽獣など当世風俗を封印したオーセンティックな画題が描かれている。大衆向けの通俗的な嗜好や商業的制約から自身を引き離し、北斎の持つ天才的な画力と日本の高度な彫摺技術が奇跡的に結びついた「美術的成果」はいかにして誕生したのか。前著『北斎絵本考』で『東遊』『百囀』『詩歌写真鏡』などの絵本を考察した著者が、北斎の「俵屋宗理」期まで遡り、共作した画師との関わりなど『北斎写真画譜』成立に至る道のりを深く掘り下げていく。 ●目次● 序 第一章 俵屋宗理期の北斎 宗達への特別な追憶 高貴さの由来と俵屋の去就 第二章 北斎が慕った等琳 町絵師初代等琳とは 三代目等琳と茶番細工 等琳と春興合筆絵入り狂歌本 「梅は光琳」と謳った北斎 俊満と摺物 第三章 等琳主導の合作摺物 「棒手振り、俠客、大原女」(「煙草尽」)と目吉 「僧侶尽」と布袋図 「見立所作事尽」の脱歌舞伎 「額絵尽」と常磐津花会摺物 第四章 画譜の季節と『北斎写真画譜』 近江屋与兵衛と『光琳画譜』 『寒葉斎画譜』と写実画法 編者岸本由豆流の企図 さまざまな画譜 交合門人と反商業主義 第五章 『北斎写真画譜』の牡丹図に潜在する白拍子像 獅子図の行方 詩文テキストの克服 牡丹図の造型の隠れた意図 あとがき 索引 序 第一章 俵屋宗理期の北斎 宗達への特別な追憶 高貴さの由来と俵屋の去就 第二章 北斎が慕った等琳 町絵師初代等琳とは 三代目等琳と茶番細工 等琳と春興合筆絵入り狂歌本 「梅は光琳」と謳った北斎 俊満と摺物 第三章 等琳主導の合作摺物 「棒手振り、俠客、大原女」(「煙草尽」)と目吉 「僧侶尽」と布袋図 「見立所作事尽」の脱歌舞伎 「額絵尽」と常磐津花会摺物 第四章 画譜の季節と『北斎写真画譜』 近江屋与兵衛と『光琳画譜』 『寒葉斎画譜』と写実画法 編者岸本由豆流の企図 さまざまな画譜 交合門人と反商業主義 第五章 『北斎写真画譜』の牡丹図に潜在する白拍子像 獅子図の行方 詩文テキストの克服 牡丹図の造型の隠れた意図 あとがき 索引
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